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吉田
豊川橋
吉田場から豊川橋(吉田大橋)を望んでいます。吉田は吉田川(豊川)に臨み、城下町と湊町を兼ねた宿場町として発展しました。五十三次の中でも大きな宿場で、遊女も大勢いて賑わっていました。
本陣(2)脇本陣(1)旅籠屋(65)
名物(火口、たばこ、うたて兎餅、
甘酒)

Yoshida
Yoshida, about four miles northwest of Futakawa, was not merely a Tokaido station, but an important castle town. Hiroshige's print shows the castle in the foreground and the long bridge over the Toyokawa River in the background. The castle is undergoing repairs, and the workmen have set up a scaffolding of a type along which Japanese carpenters scurry with amazing equilibrium even today. Yoshida is now the city of Toyohashi.

豊川に架かる吉田橋を遠望する図です。
橋の上には、大名行列が。
手前は吉田城です。
櫓を右に寄せ、残りの大半に川面と空を描きました。
この右端近景に屋根の上で働く職人を配した構図は、葛飾北斎の「富嶽三十六景」のシリーズに影響を受けたのでしょう。

櫓の屋根の上で働く二人の左官は
別々の方向を向き、
もくもくと左官仕事をしています。
足場に登って、小手をかざす職人も
小さく描かれ、まるで大名行列を
眺めているかのようです。

巨大な橋と大開放の風景。
豊川に架かったこの豊橋は
吉田橋ともいわれ、長さが約百二十間
(訳二一六メートル)ありました。
この橋の近くに吉田湊があり
ここから伊勢の江尻へ向けて
伊勢参りの旅人を運ぶ船が出ていました。
伊勢湾交通の要所であり、
橋向こうにも停泊中の廻船の帆柱が
描かれています。
大解放の風景が
静寂の世界を表現しています。
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